チームで動くということ
大学生になり、最初は「人見知りを直す」目的で決めた飲食店のアルバイト。
私はそこで、「チームで動くということ、その苦労と、喜び」を学べた。
アルバイトを始めて最初に驚いたのは、アルバイトの学生の熱量の高さ。
先輩たちはすごくお店のことを考えていて、月に1度のミーティングでどうすればもっともっといい店になるのかを、
みんなが考えて話し合って計画決めて検証して、、、、
正直なにこれってなった(笑)。
深く物事を考えれること
自分の意見をすぐに言えること
そのミーティングに乗り気じゃない人が一人もいないこと
みんなお店のことを好きでいること
に本当に驚いた。
それと同時に「私もこんな風になりたい」って強く思った。
リーダーとしてうまくまとめられない日々
そうやってアルバイトを続けて、リーダーに選んでもらえた。
でも、リーダーとしての活動は苦労の連続だった。
その頃のチーム状態は最悪で、一部に仲良しグループができてしまい、
ミーティングの話もあんまり聞いてくれず、
先輩もいない、
同期は仲良しグループの一員で頼れない
といった中でリーダーとして、このチームをどう束ねていけばいいのか悩む毎日だった。
そんな中でリーダーとして私が出した答えは「全部ひとりでやる」というものだった。
束ねることから逃げた結果
「協力してくれないんだったら私がやればいいんだ、
というよりやるしかない」
と毎月の計画もほとんど自分で決め、
指示したことにみんなが動くというチームができた。
ただ、そんなことを続けていて限界が来ないはずがない。
1人でやることの虚無感や負担、なにより店が良くなったという実感が全然なかった。
実際、第三者からお店を評価されるMSというものの点数も、売上も右肩下がりだった。
そして気づいたのは、私自身が1人で頑張ることで、ほかのメンバーと連携をとること、束ねることから逃げていたこと。
チームとして成り立ってない現状に向き合おうとせず、
メンバーから協力を断られること、
失敗を恐れ何も変えようとしていないだけだった。
メンバーと向き合い始めて変わり始めたチーム
そのことに気づいた私は、まず自分から変わろうと、
頼ろうとしなかったメンバー1人1人を振り返ることから始めた。
自分には持ってない良いところや、もう少し頑張ってほしいところなどを整理した。
そこから、2カ月に1度目標設定、前月のフィードバックなどをする個人面談を通して
メンバーの気持ちを知る機会を作った。
ミーティングでの店舗ビジョン設計、他店舗のリーダーが集まる月に1度の会議でも
積極的に悩みを打ち明けてアドバイスをもらったり、
接客のプロの方に1日入ってもらって指導してもらったり、
とにかく少しでも店のためになるものは全てやった。
そうやって、だんだん自分が指示しなくても、自分で考えて、「これどう思いますか」と後輩から提案してくれる、
1人1人がお店のことを考えられるチームになっていった。
するとMSの点数も満点近くとることができ、
売上も一昨年、昨年を超えるものになっていった。
そしてトレーナーとして他店舗に異動することになり、
同年10月でリーダーを終えたが、異動先でも、こんなチームを作れるようにしたい。
最初は「人見知りを直す」それだけのために入ったアルバイトで、
こんなにもチームのことを考える、お店のことを考える時間をつくれたこと、
リーダーとして動いていくうえでの苦悩を超えて、
チームで働くことの楽しさと難しさを学べて本当に良かった。
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